Photo:香川県小豆島 エンジェルロード・天使の散歩道| 2025年8月19日 PM 13:52 | 気温32℃
2025年の夏、日本列島は記録的な猛暑に見舞われました。気温の上昇は単なる気候現象にとどまらず、電力需給の逼迫、生活コストの上昇、産業構造への影響など、経済全体に広範なインパクトを及ぼしています。そして、こうした動きは私たちの暮らしの基盤である不動産市場にも直結する重要な要因となっています。
以下では、猛暑がもたらした経済的影響と、それが不動産市場に与える波及効果について整理し、今後の資産形成や賃貸経営にどのような示唆が得られるのかを考察します。
電力需要とエネルギーコストの上昇
猛暑は電力需要を直撃し、エネルギーコストを押し上げています。冷房稼働の増加によって全国の電力消費は拡大し、2025年7月の消費者物価指数(CPI)は前年比+3.1%と、日銀の目標である2%を大きく上回りました。さらに2025年4月には電力価格が前年比+13.5%上昇し、エネルギー費用の高騰が続いています。
この影響は家庭の生活費だけでなく、オフィスビルや賃貸住宅の共用部分の電気代上昇を通じて、管理費やオーナーの収益構造にも直結しました。短期的には収益を圧迫する要因となる一方、省エネルギー性能に優れた建物や再生可能エネルギーを活用した物件の価値が高まる契機にもなっています。
市場ではすでに、省エネ設計や環境対応を備えた物件に投資資金が集まりつつあり、不動産資産評価の軸として「エネルギー効率」が重視される傾向が強まっています。
食品価格上昇と家計への影響
農業分野でも猛暑の影響は顕著で、米・果物・野菜を中心に高温ストレスによる品質低下や収量減少が報告されています。その結果、食品価格は前年比+8.3%と大幅に上昇し、家計の可処分所得を圧迫しました。
生活コストの上昇は、入居者の消費行動や住居選択にも影響を与えます。特にファミリー層にとって食費の増大は家計を直撃し、賃料負担に対する意識を一層シビアにさせています。
一方で、こうした物価高騰局面では「安心して長く暮らせる住まい」への需要が高まります。耐久性や快適性を備えた質の高い住宅ほど入居者からの支持を集め、結果的に安定した入居率を維持する傾向が強まっています。
不動産市場への波及と資産選別の加速
電力や食品価格の上昇は短期的には賃貸経営の収益を圧迫します。しかし、投資家やオーナー視点で注目すべきは、その先に見える中長期的な構造変化です。
立地や規模に加え、エネルギー効率・快適性・耐久性といった要素が資産評価において大きな比重を占め始めています。持続可能性を備えた物件は、社会的評価の高まりと安定した入居需要を背景に、長期的なキャッシュフローの確保と資産価値の維持・向上につながる可能性があります。
逆に、省エネ対応や設備更新が遅れた物件は競争力を失い、入居者からの支持を得にくくなるリスクを抱えています。
私たちの想い
私たちは、このような社会の変化を単なるリスクとしてではなく、持続的な価値を築くチャンスとして捉えています。
・入居者の皆さまへ
安心して暮らせる快適な住環境を整え、日常生活をしっかり支えます。電力や食料など生活コストが上昇する時代だからこそ、「安心と快適」をお届けする住まいづくりを大切にしています。
・オーナーの皆さまへ
社会情勢や市場動向が変化しても、安定した賃貸経営を実現できるよう長期的な視点でサポートいたします。資産価値を守り高めるために、省エネ化や設備更新といった取り組みも積極的にご提案してまいります。
不動産の価値は、単なる土地や建物の価格ではなく、「人々の暮らしを支える力」にあります。変化の大きい時代だからこそ、本質を見極め、入居者様とオーナー様の双方にとって安心できる資産形成を共に歩んでまいります。